建物・入居者管理

アパート・賃貸マンション経営において、建物管理は入居者管理と共に経営の成否にかかわる重要な業務のひとつです。
建物の清掃業務を始め、点検や修理、補修などのメンテナンスを定期的に実施し、入居者様に気持ち良く生活してもらうと共に、建物の魅力を維持するよう心がけましょう。

建物管理業務の内容

管理のイメージアパート・賃貸マンションの建物管理業務には、共用部分の掃除やメンテナンスを始め、設備の保守点検・補修など、幅広い業務があります。

≪ 建物管理業務の内容 ≫

清 掃 共用通路や階段、エントランス、外構などの毎月の定期清掃と、年2回程度の大規模な清掃を行なう。
設備の保守・点検 電気・ガス・給排水設備などを定期的に点検し、必要に応じてメンテナンスを行なう。法定点検が義務付けられている設備は、専門業者に依頼して実施する。
建物・外構の補修 日常の点検を通して、外壁の傷み・塗装のはがれ・鉄部の錆・樋の破損・外構の破損を発見し、早い段階で補修を行なう。
業者への依頼や
官公庁への報告
設備や建物・外構などに修繕や点検が必要な場合は、業者への発注を行ない、かつ、法定報告業務のあるときは官公庁への報告を行なう。
空室の管理 退去者があったときは、室内の清掃・修繕業務を行ない、次の入居者様が入るまで点検・清掃・空気の入れ替えなどを継続し、良好な状態を保つ。
長期修繕計画の作成 外壁の塗り替え、設備の取替えなどの大規模なメンテナンスは、修繕積立金を積み立てておき、計画的に修繕を行なう。

定期的に必要となる「清掃業務」

清掃のイメージ定期的に行なう主な管理業務として、建物の外回りや廊下、エントランスなど、共有部分の「清掃業務」があります。また、照明具の電球が切れていたり、破損している箇所を発見したら、そのメンテナンスも行ないます。
この他、特に気を付けておきたいのが、ゴミ置き場の管理です。掃除をせずにそのままにしておくと、悪臭が漂い、近隣からのクレームに発展しかねません。
こまめに掃除をすると共に、ゴミ収集日にマナーを守ってゴミを出してもらえるよう、入居者様への案内を徹底しておくと良いでしょう。

≪ 主な清掃業務 ≫

日常清掃(月2回程度) ゴミ置き場の清掃、床の掃き・拭き掃除、ゴミ拾い、扉・ガラス清掃、溝・排水溝の清掃、手すりの拭き掃除、くもの巣除去 など
定期清掃(年2回程度) 床面の水洗い清掃、床面のワックス塗布、ガラス清掃、高所の除塵、照明具の拭き掃除 など
植栽管理 花壇・植木の剪定、除草、芝刈り、害虫駆除 など

法定点検の内容

設備の保守・点検業務の中には、防火・衛生面での配慮から、法的に定められたものもあり、専門家の調査・検査が必要となります。これを「法定点検」と言い、主に次のようなものがあります。

≪ 法定点検の内容 ≫

  特殊建築物など
定期調査報告
建築設備定期検査報告 簡易専用水道
(受水槽を持つ水道)
検査・報告
内 容 敷地・構造・防火・避難・衛生関係設備などの調査報告 換気・排煙・非常用の設備装置・給排水設備などの検査報告 受水槽の清掃・水質などの検査報告
適用範囲 以下の①、または②に該当する場合
①床面積の合計が500m2を超える
②3階以上の建物で、3階以上の床面積の合計が、
   100uを超える
受水槽の有効容量の合計が、10m3を超えるもの
周 期 定期調査報告
(1回/3年)
定期調査報告
(1回/1年)
定期調査報告
(1回/1年)
調査・検査者
の資格
特殊建築物等調査資格者
・建築士
建築設備検査資格者
・建築士
厚生大臣指定の検査機関
法 令 建築基準法 水道法
罰 則 10万円以下の罰金
報告先 特定行政庁(代行機関) 各管轄の保健所

不動産会社に委託する方法も

チェックポイント清掃や保守・点検業務などは、大家さん自身で行なうことができますが、中には、電気やガス、水道といった設備のメンテナンスなど、手間がかかるものも少なくありません。
建物管理を十分に行なうだけの時間がない場合には、管理会社などに業務を委託するのもひとつの方法です。
また、近年では、不動産管理会社などに物件を一括して賃貸する「サブリース契約」を結ぶ大家さんも増えています。この場合、建物管理を含めた賃貸管理業務を不動産管理会社などが行なうことになり、管理上の手間を大幅に軽減することができます。