アパート・賃貸マンションの代表的な構造・工法には、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄筋鉄骨コンクリート造などがあります。どの構造が良いかは土地活用の目的や立地条件などによって異なりますが、アパート・賃貸マンション経営は長期にわたるものであるため、耐久性に優れた構造・工法であることが基本になります。
建物構造の種類とその特徴
構造 | 特徴 |
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日本の伝統的な木造の軸組工法のことを言います。複雑な入隅や出隅(※)にも対応できるため設計の自由度が高く、しかも、大きな開口部が取れるので、夏の暑さが厳しい日本の気候風土にもマッチしているのが特徴です。 (※)入隅(いりずみ)とはへこんだ隅のこと。その反対語が出隅(でずみ)です。 |
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壁枠組の基本構造材として、約2インチ×4インチサイズの木材が主に使用されていることから、日本で「2×4(ツーバイフォー)」工法と呼ばれるようになりました。日本の伝統的な木造(在来木造)が“柱”と“梁”で構成される「軸組構造」にあるのに対して、ツーバイフォーは“壁の面”と“床の面”とで組み立て構成される壁式構造であることから、「枠組壁工法」とも言われています。 |
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柱を軽量鉄骨(厚さ3〜4mm)、土台・梁を重量鉄骨(厚さ4mm以上)と、使用場所を使い分ける事により、建物の軽量化を図ると共に、柱と独自の耐力フレームをバランス良く配置することで優れた耐震性と耐久性を実現する、東建コーポレーションが独自に開発した工法です。(特許・実用新案取得) |
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重量鉄骨とは軽量鉄骨の数倍(厚さ4mm以上)の肉厚を持つ鉄骨です。形鋼、鋼板で柱、梁などをつくる架構形式で、ハイテンションボルトや溶接などで組み立てるものです。低層住宅から高層ビルまで、広い範囲で採用される耐震性・耐久性に優れた構造です。 |
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鉄筋コンクリート造は、鉄筋を縦・横の格子状に組み立て、型枠という木製枠で鉄筋を囲み、その中に隙間なくコンクリートを流し込み、基礎から屋上までを階層別に一体化しながら建物を造る工法です |
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鉄筋コンクリートに、鉄骨を内蔵させた建築構造。比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さがあります。風力・地震などの外力にも強く、高層マンションで多用されていますが、その反面、柱と梁が太くなり、居室の内部空間がやや狭く感じるというデメリットもあります。 |
建物構造の特性比較
在来工法 (木造) |
ツーバイフォー (木造) |
軽重量鉄骨造 | 重量鉄骨造 | 鉄筋 コンクリート造 |
鉄筋鉄骨 コンクリート造 |
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○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
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△ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
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△ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ |
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△ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
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△ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
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◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | △ |
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○ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ○ |
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◎ | △ | ○ | ○ | △ | △ |
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1〜2階 | 1〜2階 | 1〜2階 | 1〜8階 | 3〜10階 | 11〜15階 |
- ※
- ◎:優れる
- ○:普通
- △:劣る